KERSEN'S PICK VOL.4

電車を降りて自宅に向かう道のりが、ちょっと早足になってしまう冬の夜。大通りから小道に入って住宅街を抜ける間、家々からほんのりとゆうげの香りが漂ってくると、クンクンと鼻がつい反応してしまいます。これは間違いなくカレーの匂い!香ばしいガーリックの香りはイタリアン?このお醤油系の匂いは多分煮魚ね。と、ご近所の献立を推理しながら帰宅するのが日課になったこの頃。

寒かった外から家の中に入り、ささっと夕食の準備に取り掛かります。この日の献立はしゃぶしゃぶ!圧倒的に素早く支度が出来て、栄養バランス満点で、寒い部屋も暖房無しで温まる、加湿器要らずのうるおいメニュー、そして心まで暖まる私の好物です。

外で友人や同僚とワイワイ囲むというよりも、家に帰って家族と囲む鍋が今の気分ですね。浅葱をたくさん用意してポン酢で食べるのも美味しいし、濃いごまだれも捨てがたい欲張りな我が家では、いつもひとり2つのタレを用意します。あとは白菜、ネギ、椎茸、えのき、水菜、豆腐、お手製の鶏団子、そして牛肉と豚肉のしゃぶしゃぶ用の薄切り肉をテーブルに並べるだけでスタンバイ。

冬になると誰もが週に1度は鍋を囲んでいると言われる、寒い季節の横綱料理。簡単で賑やかでゴージャス、それが鍋料理の大いなる魅力です。しゃぶしゃぶ、すき焼き、寄せ鍋、水炊き、あんこう鍋、キムチ鍋、もつ鍋、湯豆腐、おでん。今夜、皆さまのご家庭ではどんな鍋料理が展開されるのでしょう。

今回は、そんな鍋料理をサポートしてくれる頼もしいポーランド食器を集めてみました。ご家庭で過ごす冬の夕べを、確実に楽しく和やかにしてくれる数々です。
切った具材を並べる器

用意する側から見た鍋料理の最大の魅力、それは生の具材を切るだけで済む、下準備の簡単さであることは、皆さん十分に承知するところですね。時間のない時にもササっと切って、肉や魚はパックから取り出すだけ。でもそれを味気ないパックのままテーブルに出すのではなく、ポーリッシュポタリーの上に展開するのが肝心なところです。丁寧感と暮らしの質の向上にも一役買ってくれる頼もしい大きめの器です。
つみれをスタンバイしておく器

鶏団子や鰯のつみれは、ボウルに入れてスプーンを添えておき、熱い湯の中に都度投入していきます。そんなときに役に立つ撹拌しやすい深さのあるボウルの類はとても便利です。

薬味をよそっておく器

鍋料理の薬味と言えば、浅葱、七味唐辛子、大根おろし、もみじおろし、ゴマ、他にもそれぞれのご家庭独自のものがあるかもしれません。あ、〆の雑炊用には刻み海苔などもあると嬉しいですね。たっぷり使える深めの器や、ちょっと目を引く楽しい器なんかもぴったりだと思います。

あくを掬ったり、差し水や割り下を準備するジャグ

鍋料理は、テーブルの上というひとつの舞台上で、調理、配膳、食事までが繰り広げられるユニークな料理です。一度テーブルに着いたら離れなくても完結する特殊な状況下では、ジャグを予め用意しておくと便利です。

ひとりひとりの取り皿に

鍋を囲んでそれぞれが手にする取り皿は、おつゆを含めて具材が安心して取り分けられ、抱えやすい器が相応しいですね。

◎〆の一品用

沢山のお野菜や肉・魚を食べた後の鍋の中には、とても美味しいスープが残っています。その大切なお出汁まで食べ尽くすことが出来るのも鍋料理の醍醐味です。ご飯を入れて溶き卵をかけて、三つ葉や浅葱を散らし、蓋をしてしばらくすると、美味しい〆の一品のできあがり。それまで使っていた銘々の取り皿に装っても、大きめのご飯茶碗を使っても良いですね。れんげも添えておくと便利です。